野球などの投球障害に関して ③少年期のいわゆる野球肩(リトルリーグ肩)
こんにちは!
西尾市一色町に令和3年8月4日に新規開院予定のうえだ整形外科クリニック 院長 上田英範(ひでのり)です。
本日は、少年期のいわゆる野球肩(リトルリーグ肩)に関して説明します。
小学生や中学生低学年くらいのお子さんで、投げ過ぎだったり、体が硬かったり、投球フォームが悪かったりすると、肩に負担がかかって上腕骨の骨端線(いわゆる成長線)が損傷してしまいます。
症状としては、投球時の肩の痛みが主です。
特に肩の外側の痛みを訴えることが多いと思います。
診断は、レントゲン検査で行います。
骨端線の離開(距離が離れていること)が確認できれば診断確定です。
今回も超音波(エコー)が有用です。
エコーでは骨端線周辺に黒い領域が見られます。
これは出血を表しており、経時的に検査することで黒い領域の縮小が見られます。
レントゲンでわかりにくい場合は、MRIを行うこともあります。
治療としては、4週間程度の投球中止の後、体の硬さをストレッチングで改善することから開始し、投球フォームチェック→キャッチボール→ピッチングと段階的にリハビリを進めていくことで約3ヶ月程度で完全復帰が可能です。
肘の場合と同様に、下半身のストレッチングやフォームチェック等リハビリをしっかり行う必要があります。
予後は非常に良好です。
さて、明日はうえだ整形外科クリニックの引渡し日になります。
明日で工事が全て終了するわけではないのですが、ひとまずは一段落ですね。
では、また!
うえだ整形外科クリニック 医師 上田英範
執筆者
執筆者
うえだ整形外科クリニック 院長
2021年、愛知県西尾市にうえだ整形外科クリニックを開院しました。
地域社会に貢献するため、医師として患者さんに信頼していただける医療を心がけております。
- 経歴
- 金沢医科大学卒/名古屋医療センター研修医/聖霊病院整形外科勤務/なかざわ記念クリニック整形外科勤務
- 保有資格
- 日本整形外科学会専門医/日本整形外科学会リウマチ医/日本整形外科学会スポーツ医/日本整形外科学会運動器リハビリテーション医
- 所属学会
- 日本整形外科学会/日本リウマチ学会/日本骨粗鬆症学会/日本整形外科超音波学会/日本リハビリテーション医学会/日本整形内科学研究会