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マイコプラズマ肺炎について

最近急激に寒くなり体調を崩しやすい時期が多くありました。みなさんも体調管理には気を付けましょう。
さて今回は最近よく耳に入るマイコプラズマ肺炎について簡単に述べようと思います。

1.原因
肺炎マイコプラズマと呼ばれる細菌(微生物)に感染することでこれを排除しようと咳などの防御反応を生じさせることで起こります。
そのため免疫力がまだ整っていない乳児期が発症に至ることは少なく、免疫応答が強くなっていく幼児期、学童期、青年期を中心に比較的若くて健康な人の発症が多くみられます。

2.感染経路
飛沫感染
接触感染

3.症状
潜伏期間は2~3週間と長くゆっくり進行します。まず微熱程度の発熱、倦怠感、頭痛、のどの痛みなど風邪に似た症状が現れます。幼児では鼻水や鼻づまりがでることもあります。
ただし症状が軽いケースでは発熱がない場合もあるのでこれらすべての症状がでるとは限りません。数日で初期症状が治まるのと入れ替わるようにして3~5日ほどたってから咳が出始めることが多いのが特徴です。たんの絡まない乾いた咳が徐々に強くなり解熱後も長くつづきます。
マイコプラズマ肺炎にかかると中耳炎を合併することがあります。またまれに無菌性髄膜炎、脳炎、肝炎、膵炎、溶結性貧血、心筋炎、関節炎、ギランバレー症候群、スティーブンス・ジョンソン症候群など重篤な合併症を引き起こすこともあります。
マイコプラズマ肺炎の初期症状と風邪を見分けるのは難しいものです。咳が1週間以上続くようなら迷わず医師に相談しましょう。
重症化することもありますし、マイコプラズマ肺炎を起こすとその後の肺機能が低下することもあるため長引く咳は放っておかずに治療を受けることが大切です。

4.予防
マイコプラズマ肺炎の感染力はそれほど強くないとはいえ濃厚接触者となる家族は感染しやすいものです。家の中では以下のポイントに注意し家庭内での飛沫感染と接触感染を防ぎましょう。
感染者と家族ともにマスクをする。
感染者の看護をする人は1人に決め、熱が下がるまで感染者はなるべく別の部屋で過ごし、食事も別にする。
感染者のお世話をする前後に石鹸と流水で手を洗い、うがいをする。
感染者とタオルを共有しない。

5.総論
マイコプラズマ肺炎は抗菌薬の服用で治癒する病気です。初期症状は風邪と判断しづらいですが風邪に似た症状が治まっても咳が1週間以上続く場合は必ず病院を受診するようにしましょう。
重症化すると肺機能の低下にもつながるので咳はありふれた症状だからと放っておかないことが大切です。また抗菌薬が処方されたら医師の指示に従って飲み切りましょう。

執筆者

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放射線技師

こんにちは。うえだ整形外科クリニックで働いている放射線技師一同です。
主にX線撮影や骨密度検査をしており、正確で迅速な診断をサポートすることを心掛けています。患者様がリラックスして検査を受けられるように努めています。どうぞよろしくお願いいたします。