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関節リウマチに関して

医療

こんにちは!
西尾市一色町に令和3年8月4日に新規開院予定のうえだ整形外科クリニック 院長 上田英範(ひでのり)です。

本日はうえだ整形外科クリニック院長の疾患解説シリーズ、今回は関節リウマチに関してです。

日本リウマチ学会 関節リウマチ

関節リウマチとは、原因不明の病気ですが、自分の免疫が正常に働かなくなり、自分を攻撃してくる病気です。

症状としては、初期は関節の腫れ、こわばりが多いです。
特に朝起きたときに手指のこわばり感を自覚することが多いです。
症状が進行すると全身の関節に変形が起こってしまいます。

男性よりも女性に多い病気で、40~60歳での発症が多いですが、最近では高齢の方の発症も増えております。

診断は、症状、採血などで、スコアリングして行います。
最近は診断基準を満たしていなくても、超音波(エコー)で症状のある関節を観察して、リウマチに特徴的な所見が見られれば治療を開始することがあります。

治療法としては、メトトレキサート(MTX)という薬が非常に大切な薬になってきます。
この薬が効かない、あるいは何らかの理由で飲めない場合は、生物学的製剤JAK(ジャック)阻害薬という薬を使用することがあります。
いずれの薬にも副作用があるため、使用する際は慎重に様子を見る必要があります。
また、生物学的製剤やJAK阻害薬は薬が高いというデメリットもあります。

日本リウマチ学会 メトトレキサートを服用する患者さんへ

関節リウマチは以前は有効な治療がありませんでしたが、MTXが使用できるようになってから関節の変形がかなり抑えられるようになりました。
患者さんの中には「寛解」といって、リウマチの症状がほとんどなく、炎症の所見も非常に低い状態になる方も出てくるようになりました。

関節リウマチと診断された場合は、素早くMTXを導入することが大切です。
あとは治療を自己中断せずにしっかり続けてください。

では、また!

うえだ整形外科クリニック 医師 上田英範

執筆者

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執筆者

上田 英範

うえだ整形外科クリニック 院長

2021年、愛知県西尾市にうえだ整形外科クリニックを開院しました。地域医療に貢献するため、医師として患者さんに寄り添った治療を心がけております。

経歴
金沢医科大学卒/名古屋医療センター研修医/聖霊病院整形外科勤務/なかざわ記念クリニック整形外科勤務
保有資格
日本整形外科学会専門医/日本整形外科学会リウマチ医/日本整形外科学会スポーツ医/日本整形外科学会運動器リハビリテーション医
所属学会
日本整形外科学会/日本リウマチ学会/日本骨粗鬆症学会/日本整形外科超音波学会/日本リハビリテーション医学会/日本整形内科学研究会