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慢性的な腱炎・腱付着部炎に集束型体外衝撃波がなぜ効く? 治療のメカニズムを解説

医療

こんにちは!
西尾市一色町の整形外科クリニック うえだ整形外科クリニック 院長 上田英範です。

第1章:治らない「慢性疼痛」の苦悩と、新しいアプローチ

1.1 難治性の痛みへの共感

当院は、西尾市一色町の地域社会に貢献し、患者さんに信頼される医療がモットーです。
私自身、地域の皆様が活動的な生活を送れるよう、日々、専門性の高い治療を提供しております。

もしあなたが、石灰沈着性腱板炎による肩の激痛、テニス肘による長引く肘の痛み、または足底腱膜炎による朝の一歩目の辛さといった、慢性的な腱の痛みに悩まされているなら、それは非常につらい状況でしょう。
湿布や飲み薬、注射などの従来の治療を数ヶ月以上続けても、一向に改善が見られない「難治性」の痛みに直面している方も少なくありません。

例えば、石灰沈着性腱板炎の場合、突然耐えがたい肩の痛みが出現し、特に夜間痛が強いために、寝付けない、目が覚めるといった睡眠障害を引き起こすこともあります。
腕を上げる、背中に手を回すといった動作も制限され、日常生活の質(QOL)が大きく損なわれてしまいます。

1.2 集束型体外衝撃波とは?

こうした難治性の痛みに対し、従来の治療の限界を打ち破るための新しい選択肢として、当院では「集束型体外衝撃波治療」を導入しています。

この技術は、もともと体内の深い部分にある腎結石をメスを使わずに破砕するために開発された、信頼性の高い医療技術を整形外科に応用したものです。
当院が採用している「集束型」は、衝撃波を体内の狙った一点に集中させ、高エネルギーをピンポイントで到達させることができるのが特徴です。

従来の治療が痛みや炎症を一時的に抑える「対症療法」であることが多いのに対し、集束型体外衝撃波治療は、衝撃波という物理的なエネルギーを患部に正確に与えることで、損傷した組織の修復と治癒のプロセスを促します。
これは、手術を回避しながら、治癒のプロセスを活性化させ、組織の根本的な修復を目指すアプローチだと言えます。

第2章:難治性腱炎の仕組みと治癒が停滞する理由

2.1 慢性炎症の負のループと血流不足

腱炎が慢性化し長期間にわたると、組織は急性の「炎症」から構造的な「変性」へと変化します。
痛んだ部分を修復しようとしても、腱組織の線維化や硬化が進み、修復が停滞してしまいます。

特に腱付着部炎では、損傷部位の血流が悪くなることが、治癒を妨げる最大の要因となります。
血流不足の状態では、組織の修復に必要な酸素や栄養、治癒細胞が患部に届きません。
この虚血状態が続くことで治癒のサイクルに入れず、痛みの悪循環が形成されてしまうのです。

2.2 慢性痛と神経の過敏化

さらに、痛みが長引くと、痛みを感じる神経そのものが過敏になります。
損傷部位にある痛みを伝える神経の末端が、わずかな刺激に対しても過剰に反応するようになり、脳が常に痛みのシグナルを受け取り続けてしまう状態が起こってしまうのです。

第3章:集束型体外衝撃波の三大作用メカニズム

集束型体外衝撃波治療が、なぜこの慢性的な痛みの負のループを断ち切れるのか。
それは、科学的に証明された以下の三つの作用メカニズムが複合的に働くためです。

痛みの伝達を「リセット」する作用(除痛効果): 衝撃波のエネルギーは、痛みを感じている神経の末端(痛覚神経終末)に作用し、慢性疼痛の伝達に関わる物質の放出を抑制します。
これにより、過敏になっていた神経伝達が鎮静化し、痛みの感覚が根本的に「リセット」される効果が期待できます。

損傷組織の再生を促す作用(組織修復): 衝撃波による物理的刺激は、細胞レベルで治癒のシグナルを発動させます。
これにより、組織の修復に必須の物質である「成長因子」の放出が促されます。
成長因子は、損傷した腱細胞に働きかけ、コラーゲンなどの生成を活性化させ、弱くなっていた腱組織の再構築と強化を促します。

治癒の土台を作る「新生血管」誘導作用(血流改善): 慢性腱炎が治りにくい最大の原因である血流不足を解消するため、集束型体外衝撃波治療は新しい血管(新生血管)の生成を強力に誘導します。
新生血管が形成されることで、安定的に酸素と栄養が供給され、組織の修復環境が劇的に整い、根本的な治癒へと導かれます。

第4章:うえだ整形外科クリニックの治療プロセスと専門性

4.1 正確な診断と患部特定:エコー検査の活用

集束型体外衝撃波治療の成功は、衝撃波を正確に痛みの原因部位に到達させるかどうかにかかっています。
当院では、X線検査だけでなく、超音波(エコー)検査を組み合わせて患部の状態を詳細に確認します。
院長である私は、エコー診断にも豊富な経験があり、エコーガイド下でミリ単位の精度で患部を特定し、衝撃波を照射することで、効果を最大限に引き出すことを目指します。

4.2 治療の進め方と痛みへの配慮

治療時間は約8分と短時間で完了し、身体への負担が少ないのが特徴です。
治療中、患部に高いエネルギーを集中させるため、痛みを感じることがあります。
しかし、これは細胞活性化のスイッチを入れているサインであり、患者様が我慢できる範囲で出力を調整し、適切な刺激を与えることで効果を最大化します。
治療が進むにつれて痛みは軽減していく傾向にあります。

4.3 当院で集束型体外衝撃波治療が特に有効な疾患群と臨床的データ

集束型体外衝撃波治療は、従来の保存療法で効果が得られなかった慢性的な腱や靱帯の損傷に対して特に有効です。

当院で対象となる主な疾患は、朝の一歩目が痛い「足底腱膜炎」物を持つと痛む「テニス肘・ゴルフ肘」、そして肩を動かすと激痛が走る「石灰沈着性腱板炎」です。
その他、スポーツによる「ジャンパー膝」や、骨折後の治癒が遅れている「難治性骨折」などにも適用可能です。

治療効果には個人差があるものの、世界的な臨床研究では、一般的に60%から80%の症例で疼痛軽減などの効果が認められたという報告があります。
症状の改善には、通常は1〜2週間に1回の頻度で3〜5回が目安となり、継続的な治療が重要です。

第5章:保険適用・費用に関する透明性、根本改善という「健康への投資」

5.1 保険適用の厳格なルール

集束型体外衝撃波治療は、日本の健康保険の適用範囲が厳しく定められています。
現時点において、保険適用となるのは、「難治性足底腱膜炎」のみです。
さらに「難治性」と認められるためには、6ヶ月以上の保存療法を継続しても改善が見られないことが必須条件となります。
この条件を満たさない場合や、他の疾患で治療を希望される場合は、保険適用外となります。

5.2 難治性の主要疾患は自費診療となる理由

QOLを著しく損なう他の多くの難治性疾患、例えば石灰沈着性腱板炎(重度の夜間痛)やテニス肘、難治性骨折などに対する集束型体外衝撃波治療は、原則として自費診療となります。

石灰沈着性腱板炎のように、生活が完全に障害されてしまうケース であっても、日本の保険制度では現状、自費診療となります。
私たちは、長引く難治性の痛みに苦しむ患者様が、手術などの侵襲的な手段を回避し、最先端の技術によって早期に根本的な治癒を目指すことを、「健康への戦略的な投資」として選択できる環境を提供しています。
当院では、治療開始前に必ず費用と治療計画を明確にご説明し、ご同意をいただきますのでご安心ください。

第6章:結び:西尾市で質の高い集束型体外衝撃波治療を受けるメリット

長引く痛みは、日常生活の質を著しく低下させ、精神的なストレスの原因ともなります。従来の治療法で諦めてしまった方々にとって、集束型体外衝撃波治療は、自身の治癒能力を最大限に引き出し、根本的な治癒を目指す現代の希望です。

うえだ整形外科クリニックは、西尾市一色町に位置し、遠方の専門病院に移動する負担をかけることなく、最先端の世界水準の治療を提供しています 。院長である私、上田英範は、高い精度が要求されるエコー診断において豊富な経験を有しており、高い精度で治療を提供します 。

私たちと一緒に、難治性の痛みを克服し、活動的で充実した生活を再び手に入れましょう。

【特別なお知らせ】集束型体外衝撃波治療の説明会と体験会のご案内

当院では、集束型体外衝撃波治療への理解を深めていただくために、以下の通り説明会と体験会を開催いたします。

【集束型体外衝撃波治療 説明会】(予約不要)

日時: 12月6日(土)15時から(開場14:30)

所要時間: 30分〜1時間

参加費: 無料

予約: 不要

【集束型体外衝撃波治療について理解を深める体験会】(要予約・時間厳守)

日時: 月・火・木・金の19時から

(クリニックが休診の時は休みです。夜19時の時間は厳守でお願いします。)

参加費: 無料

予約: 事前予約が必要です。

当院は西尾市一色町前野東浦50−1にございます。皆様のお越しを心よりお待ちしております。

理学療法士・柔道整復師 計12名体制で皆様の健康増進を全力サポート!

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ではまた!

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執筆者

上田 英範

うえだ整形外科クリニック 院長

2021年、愛知県西尾市にうえだ整形外科クリニックを開院しました。
地域社会に貢献するため、医師として患者さんに信頼していただける医療を心がけております。

経歴
金沢医科大学卒/名古屋医療センター研修医/聖霊病院整形外科勤務/なかざわ記念クリニック整形外科勤務
保有資格
日本整形外科学会専門医/日本整形外科学会リウマチ医/日本整形外科学会スポーツ医/日本整形外科学会運動器リハビリテーション医
所属学会
日本整形外科学会/日本リウマチ学会/日本骨粗鬆症学会/日本整形外科超音波学会/日本リハビリテーション医学会/日本整形内科学研究会