院長ブログ

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腰痛治療に関して

医療

こんにちは!
西尾市一色町の整形外科クリニック うえだ整形外科クリニック 院長 上田英範です。

本日は腰痛の治療に関してお話したいと思います。

国民生活基礎調査では、腰痛の有訴者率は、男性で第一位で、女性では第二位(一位は肩こり)となっており、非常に悩んでいる方が多い病気です。

「腰痛は治らないんでしょ?」「腰痛で病院に行ったことあるけど、ロキソニンしか処方してくれなかった」
以前私が開業する前に医療関係者ではない一般の方からうかがった話です。

整形外科医でも腰痛治療を苦手にする方はいらっしゃると思います。
その理由としては、
①腰椎という背骨の前の方は体の深い部分にあるため四肢のように触ることができず、ここが痛いということがピンポイントでわかりにくいこと
②痛みの原因となる部分が骨、椎間板、椎間関節、筋肉など様々あるため、原因特定しにくい
③「ここが間違いなく痛みの原因!」と言うためにMRIという精密検査が必要になることもあり、敷居が高い

などが挙げられるのではないかと思います。

腰痛治療はまずどこが痛みの原因なのかを問診や診察から推測することから始めますが、触っても痛みの局在がはっきりしない方はたくさんいらっしゃいます。
「なんとなくこの辺が…」「触っても痛くないんだけど」ということは本当によくうかがいます。
その場合は、前かがみをしてもらったリ、後ろにそらしたり、両側にひねってもらったりすることで、痛みの部位の推測をしていきます。
具体的に、前かがみで痛ければ椎間板由来の腰痛、後ろにそらしたりそらしながらひねると痛ければ椎間関節由来の腰痛などです。
筋肉由来の腰痛は、逆に痛みの場所がはっきりしていたり、筋肉の硬さを触れたりすることでわかることがあります。
これらの身体症状は日によって変わることもしばしば経験するため、1回きりの診察ではなく、何度か受診していただいてcheckすることが大切と思います。

痛みの原因がわかれば治療に入っていくのですが、確かに初回はロキソニンを処方することがほとんどです。
最近はロキソニンは薬局で普通に買えてしまうため、不満の原因になることも多いのではないかと推測します。
しかし、急に起こった腰痛はロキソニンで改善することがほとんどです。
また、腰痛治療のための薬にも使う順番があり、初回からいきなりいわゆる「強い薬」を処方することは少ないのが現実です。
しばらくロキソニンを使用しても改善が乏しい方、過去にすでに治療されたけど効果がない方に次の段階の薬を処方していくことが一般的です。

また、腰痛治療にはリハビリが非常に大切と思っております。
腰痛の方は腰だけではなく、肩甲骨周り(肩甲帯)、胸郭、骨盤、下半身などに硬さや動きの悪さのような問題を抱えていることが多く、それを改善せず薬だけ処方しても本当に良くなったということができません。
さらに、腰を支える筋肉など体幹部の筋力を強くして筋肉で支えるような感じにすることで、さらに腰痛改善が期待できます。
マッサージのような徒手療法、電気をかけるというような物理療法でも一定の疼痛軽減効果はあると思いますが、効果は短期的です。
体幹筋力トレーニングやストレッチングなどのような運動療法を中心としたリハビリを取り入れることが長期的に見ると効果的であると考えております。

当院のホームページの診療案内の腰が痛いの項目もぜひ一度ご覧いただければと思います。

西尾市の皆様の腰痛治療に貢献できるように、うえだ整形外科クリニックは頑張りたいと思います。

では、また!

うえだ整形外科クリニック 医師 上田英範